誂え訪問着【木蓮】
庭に白木蓮と紫木蓮が一本ずつあります。晩秋落葉の頃には、すでに来春の花芽を蓄えています。
寒風に耐え抜いて春空に咲き誇る植物の強さに一層の愛おしさを感じます。地域によって、花咲く時期はまちまちでしょうが、ここでは桜が咲くちょっと前に白木蓮が咲き、桜が散ったころに紫木蓮が咲き始めます。
- 詳細
- お誂えのご注文3作目です。いつも雑談の中から柄のヒントがうまれます。「訪問着を着る機会はほとんど春なの。」その一言に木蓮にしよう!と決めました。
春爛漫を連想させる淡紅色に、いっぱいの木蓮を配し華やかさを演出しました。木蓮の花の立体感を出す方法として色挿しのぼかし方を工夫し、花びらと葉には繍い施しました。糸の光沢を意識し平糸で細かに繍うことで品良く、動くごとにここにも立体感を醸し出します。
- 地色:淡紅色
素材:絹(松岡姫)
季節:袷
