季節の染帯【竹林】
京都嵯峨野の竹林の小径に一歩足を踏み入れると異空間に包まれます。竹林は小柴垣と相まって、人の手のよって整備された美しさは別世界に来たようです。「野宮神社」から「大河内山荘」へ抜ける約400mの道。「野宮神社」は源氏物語「賢木の巻」に描写され、その自然の美しさは平安貴族の別荘地でした。
- 詳細
- 京都鳴滝に住まいしていた時、朝早く嵐電に乗り、まだ人気の少ない嵯峨野に向かいました。トンネルのような竹林の小径はひんやりとしていて、見上げると朝の木漏れ陽に竹の葉が清々しく白く光っていました。
塩瀬の地風に幅の広い段絽、地色は若竹色。竹の葉は陽に照らされている様を白とひわ茶色で色を挿し、落ち葉をあしらい細竹に黒色を用いて画面を引き締める効果をねらいました。
*縞地紋色無地単衣とコーディネート - 地色: 若竹色
素材: 塩瀬段絽
季節: 初夏
