季節の染帯【柿】
「柿食えば 鐘が鳴るなり 法隆寺」あまりに有名な正岡子規の一句。柿が大好きだった子規には至福の時だったのでしょう。柿は渋柿・甘柿に大別され、さらに多品種が日本各地で栽培されています。わが故郷庄内鶴岡にも名産と自負するものが数々ある中、庄内柿もそのひとつ。平核無し渋柿で焼酎にさわすとトロリとした甘さに変貌します。
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- 「桜が散れば、そろそろ柿の新芽がでてくるの～」と、毎春の父の口癖。稲刈りが過ぎた頃から柿もぎがはじまり、柿の葉が色づくと山里に晩秋の趣をあたえてくれます。落葉はじめると、いよいよ初雪がちらほら。
厚手の赤城紬を赤みおびた紫色に染めました。地色に対して実の柿色と、赤色や橙色に紅葉した葉に丸い斑点模様が特徴を示す柿の葉、肌寒さを感じる時候に温かみを感じる一品に仕上げました。
*縞御召とコーディネート - 地色: 紅紫紺色
素材: 赤城紬
季節: 秋
